YAMAHAルーター NVR510 でv6プラスに接続してみました。
NVR510はファームウェアRev.15.01.13以降でv6プラスに正式対応しています。
「まだ買ったばかりで何も分からない」という方は、まずこちらの記事を参考に、ファームウェアの更新をしてください。
v6プラス対応ルーター NVR510 を購入
→ https://dotsukareta.blogspot.com/2018/09/v6-nvr510.html
買ってきて箱を開けたら、まず最初にやる事。
初期設定とファームウェア更新までを解説しています。
1.v6プラス接続用のコンフィグを入手する
ヤマハのサポートページに、v6プラス用の設定例が掲載されているので、まずこれを入手します。「v6プラス」対応機能 - RTpro
→ http://www.rtpro.yamaha.co.jp/RT/docs/v6plus/index.html
このページに書かれている「設定例」は、v6プラスへの接続部分だけではなく、一般的な家庭内LANでそのまま使えるよう、DNSやDHCP、ファイアウォールの設定まで網羅された実用的なものになっています。
ひかり電話の契約有無により多少設定が異なりますので、自宅の環境にあった設定例を確認してください。
ひかり電話の契約が無く、今までバッファローやNEC、アイオーデータなどの市販ルーターを使ってv6プラスに接続していたという場合は、
- ひかり電話を契約していない場合(RAプロキシ)
に該当するので、ここに書かれた設定例(コマンドの羅列)をコピペして入手します。
メモ帳などを使ってテキストファイルに保存しておくと良いでしょう。
尚、ファームアップ後のNVR510ではマップルールを手動で計算したりする必要はなくなりましたので、v6プラスで接続する際には、ユーザー毎に変わるような設定箇所はありません。
またユーザー名やパスワード等の設定も不要ですので、ここで入手した設定例を、そのままなにも修正せずにNVR510の中へ流し込むだけで設定は完了します。
2.NVR510を初期化する
これからv6プラス用の設定を行うまえに、余計な設定がルーター内部に残らないよう、一旦、NVR510を初期化して工場出荷時の状態に戻します。- 「管理」
- 「保守」ー「再起動と初期化」
3.コマンド実行によるコンフィグの設定
- 「管理」
- 「保守」-「コマンドの実行」
「保守」メニューから「コマンドの実行」画面を開いて、入力欄に先ほどヤマハのサイトから入手した設定例をそのままコピペします。
コマンドを実行します。
(画面下部で実行結果が確認できます。)
以上でv6プラス用の設定は完了です。
一旦、ルーターを再起動してください。
WANポートにONUからのケーブルを挿してしばらく待っていると、v6プラスへ自動的に接続されます。
※すぐに接続が完了するときと、MAP-Eでの通信が確立するまで数分間待たされる場合があるようです。
NVR510 vs WXR-1900DHP3
ヤマハとバッファローv6プラス対応ルーター同士をスピードテストで比較してみました。
同じ環境、ほぼ同時刻での比較です。
まずは、今回購入した YAMAHA NVR510です。
非常に良好な結果が得られました。
YAMAHA NVR510 |
次に、今まで使っていたBuffaloの WXR-1900DHP3に戻して、同じ計測サーバーへ接続してみました。
こちらもなかなかの速度が出ています。(元々性能面での不満はありませんでしたが)
Buffalo WXR-1900DHP3 |
なんだか、ヤマハとバッファローを比べるとダウンロードとアップロードの速度が逆転していますね。
今回はたまたまこんな結果となりましたが、ファイアウォールとかポリシーの違いでしょうか。
各機種、数回テストを繰り返してみましたが、それぞれの数値に大きな差異は見られませんでした。
スピードテストの結果は、時間帯や、接続先の計測サーバーで大きく変わりますが、ほぼ同じ時間帯に同じ計測サーバーへ接続しているので、参考になると思います。4.ルータの本体環境の整備
とりあえずv6プラスへの接続が確認出来たら、ルーター本体の環境を少し整備しておきましょう。日時の自動同期の設定
- 「管理」-「本体の設定」
「日付と時刻の設定」で、NTPサーバーを指定して日時の自動同期するよう設定しておきます。
ここで指定している問い合わせ先NTPサーバーは、日本標準時グループの公開NTPサーバー(ntp.nict.jp)です。
本体パスワードの設定
- 「管理」
- 「アクセス管理」-「ユーザーの設定」
NVR510の管理画面にアクセスするためのパスワードを設定しておきます。
ブラウザからWeb GUIへのアクセスには、この「管理パスワード」が使われます。
あともう一つ、NVR510にはデフォルトで「ユーザー名なし」のユーザーが登録されているので、ここにもパスワードを設定しておきます。
こちらはTELNETやSSHでログインする際に使われるユーザーアカウントなのですが、使う機会が無い人でも、きちんと設定しておきましょう。
各種サーバーの設定
- 「管理」
- 「アクセス管理」-「各種サーバーの設定」
WAN側からGUIへアクセスできないようにしておきます。
既にIPフィルターによりWAN側からのアクセスは禁止されているのですが、明示的に設定しておいた方が安心できるでしょう。
TELNETを使用したアクセスも、使う予定は無いので禁止しておきます。
(もちろん使うよ?って人は「使用する」のままにしておいてくださいね。)
詳細設定
- 「IP電話」-「TELポートの設定」
NVR510の電話機能は使う予定が無いので無効にしておきました。
(「TELポート1」「TELポート2」の2カ所に設定があります。)
5.LAN側IPアドレスの変更
ここまでの作業では、ずっとLAN側のIPアドレスを工場出荷時の 192.168.100.1 のままで設定してきましたが、以前に使っていたルーターの環境に合わせて変更したいという場合もあると思います。LAN内に固定IPの機器がある場合などもそうですね。
さて、NVR510のLAN側IPアドレスの変更ですが、コンフィグを直接修正して「コマンドの実行」から設定し直すこともできますが、設定中に本体を見失うなどのトラブルを避けるためにも、Web GUIから設定することをお勧めします。
- 「詳細設定」
- 「LAN」-「IPアドレス」
Web GUIからIPアドレスを変更すると、ルーター本体のIPアドレスだけでなく、DHCPやIPフィルターなど、LAN側IPアドレスに関連する箇所もまとめて自動変更してくれます。
(ものすごく便利)
(そのまま作業を続けることも可能ですが、管理者パスワードを受け付けなくなる等、なにか挙動不審になるケースがありました)
6.その他の設定
その他、使いやすくするためにコマンドをいくつか手動で打ち込んで設定してみました。推奨設定というわけではありませんので、環境を整備する際の参考にしてください。
- 「管理」
- 「保守」-「コマンドの実行」
■PPPoEパススルーを許可する
pppoe pass-through member lan1 lan2NVR510の下流にPPPoE接続用のルーターを別途設置したり、PCやゲーム機から直接PPPoE接続したい場合に設定しておきます。
引数のlan1 lan2の順番は関係ありません。
■DHCPで配信するDNSアドレス
dhcp scope option 1 dns=8.8.8.8,8.8.4.4まあ、フレッツのDNSサーバーが調子悪くなった時に備えたおまじないですね。
最初の引数の1は既に定義済みのDHCPのスコープ番号。
続けて、クライアントに配信したいDNSサーバーのアドレスを指定します。(カンマで区切って複数指定可能)。
この例で指定した「8.8.8.8」及び「8.8.4.4」は、Googleの提供する無料DNSサービス「Google Public DNS」です。
■DHCPリース時の重複チェック
dhcp duplicate check 100 500DHCPサーバーがIPアドレスをリースする直前に、既にLAN内で同じIPが使われていないかどうかチェックしてくれるそうです。
ルーターを再起動した直後等、IPアドレスがバッティングして不安定になるのをある程度は回避してくれるでしょう。
※LAN内に応答が遅い端末が居る場合は、先頭の引数100の部分(単位はミリ秒)を増やして調整してみてください。
<ワンポイント>
コマンドの取り消し
入力したコマンドを取り消すには、設定したときのコマンドの先頭に” no ”を付けて実行します。例)前述のPPPoEパススルーを許可するコマンドを取り消す場合
no pppoe pass-through member lan1 lan2
<設定例(Config)>
NVR510用v6プラス設定Config(基本)→ https://dotsukareta.blogspot.com/p/nvr510v6.html